昔の家の周辺を後にして、
4年生から3年間通った小学校への通学路を歩いてみる。
かつてあった商店は殆どと言っていい位、店を閉めていた。
これは少し悲し気分にさせる。
坂の下の豆腐屋さんも、その隣の食堂も、サカエストアーも、
その前のストアーも、名糖牛乳も、薬局も、竹寿司も丸石商店も、
その斜め前の肉やも並びの店も皆閉まってた。
人は勝手なもんで、勝手に自分はその場所から出て行ったのに、
その場所には昔のままでいて欲しいと望む訳で、
結局商売として成り立たないから止めていく、
それは自分がもっと便利な場所へと引っ越したのと、
何ら変わらない。
むしろかなり正当な理由だろう。
それでもやっぱり店がみんな閉まってるのは悲しかった。
気を取り直して歩く。
少し歩くと昔の同じクラスの女の子の家がある。
その子の家はお米屋さんをやっていて、
僕はその子の事が好きだった(笑)
嬉しい事にそこはお店が開いていた。(写真1)
よっぽど中に入って挨拶でもしようかと思ったけど、
根性無しなんで、そのまま学校へ向かう。
なんか友達の住んでいた家を見つけ、
表札が変ってないと、何か嬉しい気持になる。
きっともう、僕の友人達はもう、
そこには住んでないんだろうけど。
途中でちょっと寄り道。
新吉田公園、通称ダッチョ公園に足を伸ばした。
この近くにネズミ屋という駄菓子屋があって、
よく帰りに買い食いしてた。
(ネズミ屋ってネーミングがいい!)
学校で買い食いはしない様にって言われてたけど、
何で買い食いがいけないのかが、理解出来なかった。
誰にも迷惑かけてないし、自分のお金で、
買うのが何でいけないのか?
まあ、そこには色んな奴らが集まってきて、
しょうもない喧嘩や、諍いも結構あったんだけど、
そういう駄菓子屋で過ごす時間は、
子供の頃の僕には至福の時間だった。
ネズミ屋は普通の住宅に紛れてあったのだが、
どうももう無くなってる感じだった。
刺す様な風の中、川沿いに学校へ向かう。
学校は、知ってる先生もいないので、そのまま眺めて帰ってきた。
懐かしい学び舎を横目に、いつも帰った道を帰る。
途中で懐かしい梨園を発見!

ここの梨を友達が盗んだ事があった。
網の隙間から入って、
少し小さいまだ成長途中の梨を2個盗ってきた。
そいつは金属の定規で割って一緒にいた友達に分け始めた。
でも、どうしても僕はその梨を食べる気になれなかった。
友達は盗んだ梨を分け与える事で、皆を共犯にしたかった。
梨泥棒と言う冒険をする事で、
ちょっとしたヒーローを気取りながら、
内心はビビっていた彼は、「いいから食べろ」と言っていたが、
やっぱり食べたくないので食べなかった。
何処かから何かを黙って拝借した事が、
無い訳じゃないし、むしろそういう時期もあった。
ただその友達がした事の、
片棒を担ぐみたいのは嫌だったんだと思う。
そんな事を思い出しながら、
今度は中学校へと足を延ばすのであった。
最終章へ続く